幸せな世紀末

1990年代。
それは、音楽が一番売れていた「ポップスバブル時代」だった。

レコードからCDに変わり
聴くだけの時代から自らも歌う時代へ…。

流行歌は
「歌謡曲」から「J-POP」へと名前を変え、多種多様、洋楽にも引けを取らないハイクオリティな音があふれた。

僕ら歌謡曲を聴いて育った世代は「聴き手」だけでなく「送り手」としても活躍し、以後の世代へ確かに何かを残して行った。

流行歌は
ある特定の世代だけでなく、
ある特定の趣味の世界でもなく、
その時代を映す鏡、
その時代に生きていた人々の共通言語。

1990年代は「流行歌が生きていた」最後の時代ではなかっただろうか?


「失われた十年」と言われる1990年代。
「流行歌が失われていった十年間」であった事は確かだ。

失われた物は大きい。

でも、失われる直前の輝きこそが一番美しいのかもしれない。


「スポットライト J」。

この店ではそんな「幸せな世紀末」に青春時代を送った「元祖J-POP世代」に
「流行歌という文化」を守り続けてもらいたい。

この店に来る皆さんも
そろそろ過去を振り返る資格のある「大人」になっているだろうから。